門松の削り作業

先週に引続き今週も門松です。
裁断作業が終わった竹を削ぐ作業に入っていくアイエヌエーです。

削り作業は、このゴールデンコンビ芝本・秋山から始まります。

2人の息はぴったりで、阿吽の呼吸とはこの事、同じ顔になっておりました(口元)。

門松の大きさの単位は昔から「尺」で呼んでいますが、1尺は約30.3㎝です。

アイエヌエーの門松は、大きいものは10尺から小さいものは2尺まで様々な門松を作成させて頂いておりますので、高さで言うと3mになるものから60㎝のものまでになりますが、出来上がりの迫力、見栄え、上品さ等を考えながら同じ機械で削っていきます。

大きな門松になればなるほど、竹の径、重量、全てが大きくなりますので、削り作業も大変で技術を要します。

冒頭の顔になるのも納得です。

この削り作業も尺数によって微妙に削り方を変えなければならないので、技術がいるのです。
削り作業の次は、カンナで表面をスベスベにしていきます。
こちらもゴールデンコンビ2仲・田中です。

大まかな顔の大きさは、削り作業で決まりますが、このカンナ掛けで微調整をしていきます。

まずは、3本のバランス、次は左右のバランスを考えながら仕上げていきます。

カンナ掛けも竹が大きくなる程、カンナの幅に収まり切らない竹になってくるので、まっすぐした面に仕上げるのが大変です。

竹のカンナ掛けが始まると作業場は、竹の香りで溢れます。

竹の香りもアイエヌエーの師走です。

街行く方々も足を止めて師走を感じる挨拶を交わし、箕面市INA(稲)の風物詩でもあります。

カンナ掛けは、毎年アイエヌエー最年長、勤続40年、今年還暦を迎えた仲が担当しておりましたが、5尺までの竹は一階が教えを請いながら削っておりました。

その他にも、竹の選び方や、竹の組み合わせ方を、来年成人を迎える川畑が教えて貰っておりましたし、20代の中堅バリバリ中重も今年から竹を選び、組合わせる作業に入って、植木屋の代名詞「男結び」を手際よくこなしておりました。

 

他にも、今年はアイエヌエーの伝統を受継ぐ様子が多く見られ、時代が変わっても守らなければならない、更に発展させるべきアイエヌエーの財産だと感じた一幕でした。

良きチームです。

ここで、先週の竹を裁断している時の「笑い」と「止め」の意味について。

アイエヌエーの門松は、7尺以上になると、5本組といって、通常3本の門松を5本で組み上げ、迫力とその存在感を出しております。

早朝や、深夜に現場に赴き、その場所で一心不乱に組み上げる様は、緊張感もあり新年を迎えるに相応しい光景でもあります。

その5本組の中で、斜めに削っていないものを「止め」と呼んでおりました。

「笑い」というのは、竹の節を使って顔が笑っている様に見える削り方の事を意味します。

竹の節は、繊細で少しでも力の入れ方を間違えると割れてしまいます。

ですから、削る時もカンナ掛けの時も慎重に行う必要があります。

笑い竹と言って縁起の良いものでもあります。

竹を組み終わると、裾を切っていきます。

アイエヌエーのスーパーマン黒木が長さを決めてカットしています。

この切断も竹が箱に入った時のバランスを考えながら切りますので、これが悪ければ、今までの作業が台無しです。

慎重に長さを測って、スルスルっとメジャーを出す様はまさに職人黒木でした。

笑う門には福来たる#いてまえコロナ

ルーキー松岡は、今年入社したので初めての門松作業に従事しました。

令和3年は、この門松をお納めする会社様・各人様と全従業員の笑いがた絶えない事を願いつつ完成に近づくアイエヌエーの門松作業です。

来週から、竹を箱に立てて、松、飾り、梅木、金銀柳、葉牡丹、南天、熊笹、杉、稲穂等で完成に近づいていきます。

お楽しみに。

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